(5)原点(少年と少女の四季)

■小詩集■「原点」
(1)原点http://jinojin.at.webry.info/200407/article_65.html
(2)原点(少女の四季)
http://jinojin.at.webry.info/200407/article_64.html
(3)原点(少年)
http://jinojin.at.webry.info/200407/article_63.html
(4)原点(オタマジャクシ)
http://jinojin.at.webry.info/200407/article_62.html

こうして、少年と少女はであう。そして、この二人の人間は、それなりの四季を――現実の四季より、もっと観念的な意味での四季を過ごす。こんな邂逅によって生まれるドラマには、「プロローグ」と「エピローグ」があることだけは、私にもわかる。何をもって「エピローグ」にすべきかは、事の成り行きに過ぎず、成り行きは意識と無意識との所産なのかも知れない。少年と少女が、永遠に友情で結ばれること、友情が愛情の一種であることは、そんなドラマの必然性――ストーリーを決める。

春雨

雨は 糸引く 糸引く 花子の胸に
雨は 糸引く 糸引く 太郎の胸に
雨は 糸引く 糸引く ふたつの胸に

ふたつの心は 引き合って
引いて 引かれて 邂逅する

赤い糸で結ばれたふたり
赤い糸の伝説 であうべきふたり
雨は 糸引く 糸引く ふたりの心

夏の階段

夏の階段・・・それは 誰もが
恋する誰もが 一度は登る階段

少年は 少女を
少女は 少年を 愛するがために
少年は 少女を
少女は 少年を 自分だけのものに
独占したくなる
そんな自分を自虐して 涙する

涙・・・そんな悩みの涙は美しい
ただ ひたすらに 美しい

そんな悩みの 向こうで
そうだ 涙を越えて飛翔が待っている
いつか 本当の愛を知る日が
夏の階段を登る日がくる

少年よ お前ひとりの愛情だけで
少女を 包もうとしないことだ
少女が もっと たくさんの人々の
愛情によって 包まれていることを
忘れないことだ
そして 少女を包んでいる たくさんの人々の
愛情の輪の一部となることだ

――愛すること
人が人を愛すること
人である限りは
人と人の間に生きる
人間であること
それを 忘れないことだ――


秋風と木の葉

少年は 少女に
少女は 少年に 友情をみいだし
おたがいの感情は 友情を原点として
少年は 男になり 愛憐をみいだす
少女は 女になり 愛憐をみいだす

なんて 素晴らしいことだろう
たとえ その友情が暫定的であったも
そこに 原点がある限り
ふたり 人間でいられる

男でも 女でもなく
おたがいに 雌雄を共有して
女は 男のものでなく
女は ものでなく
女は 男の所有物ではない

おたがいが おたがいを
認め合って いたわり合って
そして おたがいに 大人になれる
なんて 素晴らしいことだろう

――愛すること
人が人を愛すること
人である限りは
男と女であること
そして 男と女も
人と人の間に生きる
人間であること
それを 忘れないことだ――


最終章:雪
http://jinojin.at.webry.info/200407/article_27.html








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