FIRST OF MAY



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黒雲母の窓硝子が 
石英に変わる
石英の向こうに現れる
プラットホーム

住居の箱から 
電車の箱で移動し
社屋の箱で働き 
一日が終わろうとしている

二つ折りを取り出し
ボタンを押す
無意味な数字の羅列が
十桁目で意味を持つ

「さっきの話だけど もう 終わりにしようよ。」

シルバーグレーを折りたたみ胸ポケットに放り込む
識別された着信音がなる First Of May・・・

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ボクがまだこどもで
クリスマス・ツリーが大きく思えた頃
みんなで遊んでいるとき
ボクたちは恋愛ごっこに夢中だった

理由は聞かないでおくれ
やがて 時は過ぎ
何処かの誰かが
まるで遠くからのように
入り込んできた

今では ボクたち
ツリーさえ 小さく感じてる
そして 君はあの頃ことを口にしない

でも ボクと君
ふたりの愛は消えたりしない
それでも若葉の頃 ふたり涙するでしょう

ボクと君 見守ってくれるリンゴの樹
落ちゆくリンゴ ひとつひとつ眺めながら
そのすべてが 鮮やかに蘇る
君の頬にキスした ボクの君になったあの日

ボクがまだこどもで
クリスマス・ツリーが大きく思えた頃
みんなで遊んでいるとき
ボクたちは恋愛ごっこに夢中だった

理由は聞かないでおくれ
やがて 時は過ぎ
何処かの誰かが
まるで遠くからのように
入り込んできた・・・



「あなた きのうも そう言ったわ。」

「毎日が はじまりでも いいじゃないか。」

折りしも雨 手放せない傘
ひとり分の世界しか
雨をしのげないけれど・・・

改札をぬけ 箱へと向かう

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